証券会社の体験談
住宅投資が絶好調だ。
国士交通省が公表した06年1〜3月期の新設住宅着工戸数は平均で年率百27万戸。
前期(05年10〜12月)比で1・5%増えた。
金利の先高観を踏まえて住宅購入に踏み切る個人が急増。
マイホームの購入に合わせて家具や家電製品、自動車などの耐久消費財を購入する動きも強まり、個人消費の飛躍を後押ししそうだ。
05年度の着工戸数は百24万8千戸と97年度以来の高水準。
中でも積極的な消費スタイルを隠そうとしない新富裕層の台頭を反映。
着工戸数のうち、高額所得者向けの高級賃貸マンションや投資用ワンルームマンションなどを含む「貸家」が51万戸と高い水準に達している。
消費のリーダーとして引き続き注目される彼ら主導で、個人消費はさらに過熱する可能性がある。
分譲マンションなどの「分譲住宅」も2117万戸と94年度以来の高水準。
加えて戸建て志向が強い「団塊ジュニア」世代が住宅の一次取得年齢に達し、戸建て住宅の着工件数が増加基調に入ることも考えられる。
現在31〜35歳の団塊ジュニア層は計8百万人の大市場。
インテリアや自分なりのライフスタイルに強いこだわりを持つとされる世代だけに、家まわりの関連消費が急拡大し、個人消費を引っ張る可能性を秘めている。
デフレ時代に問題になった過剰設備、過剰債務、過剰一雇用などの是正が進み、日本経済の供給超過は消え、むしろ個人消費の回復などもあって需要超過になり始めている。
このため物価が上がりやすい状況となっている。
しかも、原油高が進み、原材料に使っている企業は、製品やサービスへの価格転嫁を進めている。
これまでは値上げ要求が通りにくかったが、景気の本格回復を受けて転嫁が進んできた。加えて、企業が一定のモノを作るのに必要な賃金を示す「単位労働コスト」のマイナス幅も縮小している。
4〜6月期は前年同期比マイナス0.3%だった。
企業業績の拡大に伴って賃金も上昇し、物価にも影響を及ぼしつつある。
それでも物価上昇が加速することはないとみられる。
06年7月にゼロ金利政策を解除した日銀が、これからも物価の上昇に拍車がかからないよう適切なタイミング油高と賃金上昇が重なり、緩やかな上昇傾向が続く物価。
今後も、こうした緩やかな上昇が続くというのが、物価予想のメーンシナリオだ。
物価上昇の背景が今後も変わらないとみられるためだ。
原油高は当面続くとの見方が多い。
先進国の景気もしばらくは底堅いとみられるうえ、中国など新興国の需要も引き続き強い。
原油の供給事情をみると、イラン、中東情勢などはなお安定とはいえない。
原油を原材料とする企業は引き続き価格転嫁を進める見通しだ。
賃金の上昇も続く。
完全失業率は4%程度と減少傾向が続いている。
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